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ウィーンで甦った武家屋敷の模型

先日、オーストリア大使館の付属機関、オーストリア文化フォーラムにて、ウィーン世界民族博物館の学芸員さんが講演をしてくださるというので、いそいそ出かけてきた。
さすが、博士。私でもわかるクリアなドイツ語(時々英語)で丁寧に説明してくださった。

ウィーン世界民族博物館は大規模な改修工事が終り、2017年10月25日にリニューアルオープンしたばかり。
目玉は、お武家さんがお住まいだったであろう日本家屋の模型。今回のテーマはこの模型について。
1873年のウィーン万博に明治政府が出品した精巧な模型で、博物館が4年もかけて修復したのだとか。
とても広いお屋敷だったようで、能舞台まで備えている。
私は、6月にウィーンに行っているのだが、その時はまだ見られなかったので、次回は是非見たい。

ところで、博士の説明でおかしな点が。
英語では、この模型について、Model of a daimyō residence としてわかりやすい。
ドイツ語では、Modell einer Daimyō-Residenz であり、英語と同じく、こちらもわかりやすい。
問題は日本語である。
buke hinagata  武家雛形
とあるのだ。
雛形は、模型の意味合いがあるので、わかる。だが、武家とは。
英語やドイツ語と同じように、武家屋敷、もしくは大名屋敷とすれば意味が通るのだが、なぜか武家。
武家は、武士の家筋やまたその家の者のことをいうのだが…

たまたま、これを日本語訳した方が会場にいらっしゃって、後ほど経緯をうかがった。
その方は「武家屋敷」と訳したそうなのだが、オーストリア人博士が「家」という字がついているからと「屋敷」は不要だと思い込み、外してしまったのだとか。
なんともはや。

そんなわけなので、ウィーン世界民族博物館で日本家屋の模型をご覧になったら、正しい日本語の説明は「武家屋敷の雛形」なので、ご留意を。


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